兆候

奈良で今日唄ったの.

「マジカルちょーだいっ」宮崎羽衣マジカル三部作(マジカル,Magical,まじかる)の一つ.畑亜貴という人の名前はMagicalのほうで初めて確認していたので,調べてみていろいろやってた人なのだなぁと改めて思った次第です.わざわざ確認するくらいであるから Magical signal!! の詞はとても気に入っています.「恋の羽にくすぐられて 目覚める少女の季節が わたしにもおとずれ 夢で惑わすの」て,目覚めそうでありながらやっぱりまだ夢のなかにいるわけでして,覚めぎわの,すぐに何であったか忘れてしまうのだけど強い印象だけ残してゆくそれに似た,結局は恋やら目覚めやら夢やらとたわいもない言葉に置き換えるしかないのだけど,切ない.ああ,わたしだけせつないなんて,とか最近の僕が遅れてきた少女の季節であるので,沁みるのはじっさい歌詞のせいなのか僕がおかしいのかよく判らんですが.そんなこんなでういういメドレーの予定が,BB cyber DAM にはこれしか入ってなかったのでした.

「美しければそれでいい」シムーンの良いところというのは娘さんたちがそれぞれ話さねばならぬことをたくさん抱えていて,それをひとつひとつ聞いてゆくとまぁ26話では足りなくて52話くらい,いやいっそ,ずっと喋っていてもいいよという勢い.僕,聞くから.そしてこれもまた,わたしだけせつないなんて! 身につまされますな.

「トモシビ」当時なんだか辛いことがあったらしく,よく聞いたり唄ったりしていたけれど,それが何であったかはもう思いだせません.思いだせないほうが良いに違いなくて,ただ ToHeart2 の彼ら彼女らとはそういう日々を共にした点で思い出深くなっています.

「Little Primrose」永久アリスからとくに兄妹二人で送った日々を取り出してみると,それには憧れるものがあります.親があまり居ないおうちで,二人きりの兄妹がお話を見たり聞いたり作ったり話したりした,というお話.

「WHITE HEAT」僕がアルティメットガール好きだということに関してはさもありなんと末永から承認を頂きました.人から認めてもらえるのは嬉しいことです.

「未来へのMelody」このまえ尾道へ行ったとき,例えば頼子さんが登った塀の重要さというのは地域のコンテンツ化において今後認められるようになってゆくのではないかと妄想しました.奈良ってそれがあまりなくてねぇ.センチ2では奈良娘がいるものと信じておりました.

そういうわけで,同窓会(?)のため奈良へ.中将くんたちと久々にアニメの歌とか唄ったりしてから実家へ帰らしていただきますともう23:00過ぎで,母が何度も見ているところのチャングムがやっていまして,姉と突っ込みを入れながら仲良く鑑賞したり.僕の部屋の机に山田風太郎の甲賀忍法帳が置いてあったのですが,それは姉からの「この本を読め!」というメッセージではもちろんなく,例のごとく彼女の部屋に収まりきらない本がわたしの机に置かれているというだけでありましょう.姉は映画や舞台を見るたびに律義に原作本を読むので(今回のはもちろんオダギリジョーの映画版),そうした文脈を抜きにするとなんだか雑多な趣味であるように見えて面白いです.映画やら舞台やら,昔は僕がよく姉に誘われて行きましたが,最近は母を連れてゆくようです.チャングムが終わってお風呂から上がったころ,先日二人で「花よりもなほ」を見に行ったという話になって,これはV6の岡田くんが主演であるためで,その相手役に宮沢りえ.それで宮沢りえとわたし同い年とか言うのを,嘘だっ! 嘘じゃないけど,そんな印象を持って.何に嘘だと思ったかは難しいのだけど,まずは宮沢りえを若く見積もっていたことで,あとは宮沢りえが自分の姉と同い年だったことかな.言ってることが同じようでいて,前者は純粋に歳の話で,後者は自分が宮沢りえを姉として見る視点を不意に持たされてしまったことにびっくりしたのでした.やっぱサンタフェの人だし,遠い人で.あの日,新聞朝刊の一面広告にショックを受けて,ショックを受けつつも,高校で同級生が写真集を持ち込んで回し見することについては彼らの助平がよく理解できてなかったり.僕のなかで宮沢りえはそうした時代にくくりつけられてる人で,他の見方は持ちようがなかったのでした.その後,食わず嫌い王の宮沢りえvs岡田准一の回を親子三人で見て,懐かしの映像が流れて,15歳の宮沢りえ超かわいーと姉弟口を揃えて評しつつ,午前2時ごろにおやすみなさいといって,この文章を書いてる今,今さらなんだ本来15歳がするような厄介事を抱えた僕がいます.

疏水太郎