ちいさい人たちの話

永久アリス#1.きらはのすごいふくれっ面.中学1年生といえば小学生が下駄履いたようなもんですから,ぷくーっと変な顔してたらお兄ちゃんに嫌われちゃう,とかいう発想はないわけです.まったくいいお顔ですこと! 中学2年の有人君のほうは,ほっぺの代わりにアリスに対する想像や期待をふくらませて自分だけのそれを書いてしまう,未知のものについて自分だけのそれを作り上げてしまう,その真っ白な場所を埋めてゆく勢いはこの年頃ならではで,あの頃っていうのは知らないことを学ぶスピードよりもそれを想像するスピードのほうが速かったような気がします.

今のところ人に知られたら首を吊りたくなるような秘密を持ってる風でもないというのもいいです.早々にありすが有人へ事情を打ち明けるように,ちょっとした内緒話のレベルであってね.お互いのこと好きとか嫌いとか隠してなくて,有人がありすのこと気になっててありすが有人のこと気になってるのは互いにほとんど知れてるじゃない.ありすときらはの喧嘩もどちらかといえば有人が取り残されちゃう程度には彼女たち二人のほうが息は合っていてね.深刻にならないというのは良いです.ああつまりオープニングアニメの三人が幸福です.

ちょっぴりエッチであることについては,かつてセーラームーンSuperSではまる一話かけて女の子のプロフィールを紹介してから同じ目に遭わせていたねちっこさを思い出すと,そういう盛り上げをしないこちらは子供っぽいちょっとしたエッチで可愛らしく思われます.

疏水太郎