大きな瞳

キャラクターというもの

春にイギリスへ行ったとき,僕の描くキャラクターの目がどうして小さいのか,ということを尋ねられました.僕の絵は多くの場合さし絵として描いてきたのでストーリーがおよそテキストのほうにあります.だから,キャラクターは目が小さくて黒目がちなほうが控えめでちょうど良かったのではないかと思います.黒目がちというのは馬とかぬいぐるみとかの目がそうですけど,彼らは人間と同じような白目を持たないので僕らは彼らの目からは人間に対するのと同じやり方では意味をくみ取ることが出来ません.つまり(少なくとも慣れていない場合は)見る人に意味をゆだねる部分が大きくて,例えばテキストとあわせて見たときにちょうどいい具合に収まるように思います.黒目がちな絵というのは文脈に依存させたいときに描くもので,一方,もっと人間らしい白目を持つキャラクターというのはテキストに添えても積極的な主張を持ちます.

試しに目が大きくて白目のはっきりとしたキャラクターを描いてみました.たまに描くことがあります.だけど,他人の絵ならば好きなのですが,自分が描く分にはどうにもまぶしすぎる気がしています.

(Zaurus SL-C3000 + CloverPaint 1.0, 6hours)