ええじゃないか

父と伊勢まで小旅行をしてきたそうである.

伊勢神宮へ参拝したときのことはあまり覚えていない.五十鈴川に架かる橋を渡った.袋買いした生姜糖をね,たらふくかじった.それくらい.

母からの手紙には今回も雨で引き返したとあったから,あのときも雨だったのだろう.

ペンションを説明するのに(民宿の姉様位)とあった.僕ならば民宿に毛が生えた程度と書くところである,あねさま,とはなるほど,上品でユーモラスな言い様があったもの.

手紙が届く度,世界が良き修辞で溢れますようにと思う.

疏水太郎