セクシーボイス アンド ロボ #1 (黒田硫黄)

セクシーな男たち満載漫画でした.僕もおじいさんの愛人になりたいし,相模武夫は恰好よくて素直だと思います.もちろんロボは最高にセクシー.

女の子が主人公であるとき,彼女らは僕の前,斜め45度くらいの場所に立っているように感じられます.そこで女の子が魅力的であるほどに僕の視線は女の子の視線を経由して,その瞳に映る男の子の評価が理屈を問わず共有されます.例えば,僕がブライト王子のことを一目見たときから素敵だと思っていたのは,彼の立ち振る舞いのためではなく,レインがそう思っていたからというだけで充分でした.

しかし,サーカスの少女の顔を見た瞬間だけはやはり,僕も男の子の視点に立たざるを得ませんでした.あのコマは本巻において相当異質です.

男たちがセクシーである一方,ニコは声ばかりがセクシーで,自らセクシーボイスだなんて言う奴は14歳であるに違いないわけですが,セクシーな男たちと声だけセクシーな女の子が行動を共にするときの,その落差を埋めているように見えるものこそが今の彼女の魅力なのだと思われます.

疏水太郎