うたれるもの

どんなメロディであれダ・カーポを使わずに記すことは出来るので,そこにわざわざダ・カーポが打たれているとすれば,それは構造に対する意識であるか効率的な精神の現れであると勘繰らずにはいられません.

連続した流れがif~thenするというような記法はコンピュータの登場によって普及したと思われますが,そもそもダ・カーポに代表されるような反復記号やそこに含まれるジャンプの仕組みが音楽に対して意識されていたのならば,なるほど,分岐し反復されるストーリーとは少なからぬ人にとって自然なものであったのだと感じられます.

疏水太郎